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社内にあるサーバー種類とその基本的な管理方法を知る

社内にあるサーバー群とそれぞれの管理方法についてまとめました。

ここでは新米社内SEが社内のサーバーを管理するための入り口となる情報をまとめました。

サーバー別管理方法

まず、管理方法として、サーバーを購入して社内に置く(オンプレミス)か、クラウドで利用(ホスティング)するかが最初の分かれ道になります。筆者が考える最適な管理方法は表の通りです。

サーバー 役割 管理方法
メールサーバー メールを送受信する ホスティング
Webサーバー 会社のWebサイト管理 ホスティング
グループウェアサーバー 社員間のコミュニケーションシステム ホスティング
ActiveDirectoryサーバー 社内のPCを一元管理する
ActiveDirectoryについてはこちら
オンプレミス
DNSサーバー(社内) 社内ネットワークの名前解決用 オンプレミス
ファイルサーバー 各種ファイルの保存場所 オンプレミス
基幹システムサーバー(DB) 社内の業務データを管理 オンプレミス

細かく分類するともっとたくさんのサーバーが存在しますが概ね上記の通りとします。

管理方法についての詳細は以下で説明していきたいと思います。

絶対に止められないメール+Web+グループウェアはホスティング

メール、ホームページ、グループウェアは会社が存続する上で絶対に止められないシステムと言えます。

メールやホームページに関しては取引先や株主にまで影響を及ぼしてしまうため、たとえ一時的な短時間のメンテナンスと言えども停止すること自体が会社の信頼に傷をつけてしまいます。

例えば、インターネットサービスを展開している会社が
「お客様へのお知らせ:○○日の0:00~3:00の間メンテナンスの為サーバーを停止します」
なんてお知らせを流した瞬間、私だったらこの会社はやばいと判断します。

ホスティングなら無停止は当たり前

仮想化技術が高度化した今の時代、サーバー無停止でメンテナンスするなんて当たり前なのです。

大規模なデータセンターを抱えているホスティングサービス会社なら、大きな地震があっても稼働率はほぼ100%なので安心です。

ホスティングに絶対的に信頼を置く理由はこちらを参照してください。
現役社内SEがサーバーホスティング&ハウジングを選ぶ理由

ホスティングできないサーバーもある

ActiveDirectoryサーバーと社内DNSサーバーについては社外に置いては意味がないので、ハードウェアを購入して社内に構築するしかありません。

ActiveDirectory&DNSサーバーは最低2台構成

基本的にActiveDirectoryとDNSは1サーバーで運用が可能ですが、故障で止まってしまうと、再構築してもActiveDirectoryが正常に動作しないケースが多いので、レプリケーションとしてActiveDirectory&DNSサーバーは2台で運用することを強くオススメします。(経費を抑えるなら2代目のサーバーのハードウェアはチープなもので大丈夫です。)

ファイルサーバーはホスティングによる費用が膨大すぎる

ファイルサーバーはActiveDirectoryと連携したアクセス権運用が求められます。(参考:ファイルサーバーのフォルダ構成とアクセス権設定)この時点でホスティングは不可能なのですが、それ以外にも大きな理由があります。

ホスティングに大容量は求められない

ホスティングは容量に応じてコストが大きく膨れ上がります。それほど大切でもないデータを保存しているかもしれないユーザーのデータを、高額の費用でホスティングしているサーバーに保存されてしまうと費用対効果は低くなってしまいます。

とにかく大容量化が求められるファイルサーバーについては、オンプレミスで導入し、必要に応じてHDD容量を増設できるタイプの機器を選択しましょう。

年々HDDの価格は安くなっており、容量増設する際にホスティングに比べたらはるかに費用を抑えることができます。

ハイスペックを要求する基幹システムはオンプレ

会社の業務にフィットするように独自のカスタマイズを施している基幹システムは、データベースのIOが頻発するためかなりハイスペックなサーバー上に構築しておく必要があります。

ホスティングする場合でもサーバースペックを要求することもできますが、オンプレミスで準備する場合に比べてコストは大きく膨れ上がってしまいます。

主に社内で使用することが多い基幹システムについてはクラウド化して外部から見ることができるようにするメリットはあまりありません。

社内の業務を円滑に行うために十分なスペックのハードウェアを導入しましょう。

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筆者プロフィール
筆者プロフィール
  • 1976年 東京都生まれ
  • 23歳・・・サービス業の会社に勤務したが時間的自由度の低さに納得行かず転職を考える。
  • 25歳・・・「新卒扱いで構いません!」と言ってIT系企業(社員30名)に転職。
    Word、Excelから始め、サーバーやネットワーク機器の構築を学び、3年間SIerとしてお客様への提案やシステム構築を行う。
  • 28歳・・・「3年の経験あり」ということで現在の会社(従業員数900名)に社内SEとして入社
    遅れに遅れていた社内システムを低予算で更新した実績を評価された。