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Web会議システム「V-CUBE」と「Meeting Plaza」徹底比較

Web会議システムのの2台巨頭となっている株式会社ブイキューブの「V-CUBE」とNTTアイティ株式会社の「Meeting Plaza」

現役社内SEが詳細な検証を行い、最後に選んだTV会議システムとその理由とは?

「V-CUBE」と「Meeting Plaza」の比較結果

細かい比較ポイントの説明については後回しにして、総合的に「V-CUVE」と「Meeting Plaza」を比較した結果が以下の表です。

※各項目5段階で評価しています。

Meeting PlazaV-CUBE
音質 5 設定値ExcellentはFMラジオ並みの音質 4 MeetingPlazaのGoodと同等の音質。多人数の声や周囲の雑音が入った時に極端に聞き取りにくくなる。
画質 5 解像度:1280x1024 多人数会議でも人の表情が分かる 3 解像度:640×480 1対1のWeb会議では十分なレベル
通信安定性 5 過酷なネットワーク環境でも安定した通信が可能 2 ネットワーク環境の影響を顕著に受ける。
画面構成
レイアウト数
5 規定のパターン7種類に加え、資料とカメラ画像のウインドウが分かれているため、自由なレイアウト変更が可能。 4 規定のパターン5種類からの選択のみ。 資料とカメラ画像を同時に見る場合に資料が若干小さい。
資料共有 5 共有方法が6種類と多彩 (ファイル・仮想ファイル・アプリケーション・デスクトップ・ウェブ・ホワイトボード) 4 共有しながら資料の編集を行うことは困難 (仮想ファイル・デスクトップ)
操作性 3 直感性に若干劣る 5 会議開始前にカメラやマイクのチェックウィザードが分かりやすく、外部デバイス認識のトラブル防止になる。
サポート 3 平日9:00-18:00対応 5 24時間365日対応可能
導入実績 4 シェアNo3(売上金額の国内シェア 約11%) 5 シェアNo1(売上金額の国内シェア 約19%)
価格 5 45000円/月(同時1会議 1会議あたり5端末) 2 84000円/月(同時1会議 1会議あたり5端末)
トータル 40 34

さて、以下では比較ポイントについて詳しく説明します。

音声品質に勝るMeetingPlaza

Web会議システムの命となる音声ですが、MeetingPlazaはNTTで培った音声処理技術を持っているだけあって音質が非常に優れています。

MeetingPlazaでは音声品質をExcelent>Good>Normalと選ぶことができます。ExcelentではFMラジオ並みの音質と言うだけあって驚くほどクリアです。

meetingPlazaの音質設定画面

V-CUBEの音声は明示的な設定は無く、ネットワーク帯域にあわせて自動調整をしているようですが、概ねMeeting Plazaで言うGoodの品質と同等です。

洗練されたインターフェイスのV-CUBE

V-CUBEは業界シェアNo1というだけあって、製品全体がとても洗練されています。

ユーザーインターフェイスは直感的操作ができ、シンプルでわかり易いつくりになっています。

V-CUBEのユーザーインターフェイス カテゴリーごとにボタンが配置されているので、マニュアルが無くても直感的に操作できてしまう。

筆者が感動したのは、Web会議を始める前に、マイクやカメラの認識状態をチェックできるウィザードがあること。

スキルの無いユーザーにも分かりやすくできているので、複数のマイクデバイスがつながれたパソコンでの操作でも、音声チェックをしながら簡単に目的のマイクと接続することができます。

V-CUBEの周辺機器認識ウィザード 会議を開始する前に自動で表示され、接続されている機器の選択と動作テストを行うことができる。

Web会議システムの管理をしている社内SEの方なら
「音が出ない」
「映像が出ない」

という問い合わせを何度も受けとことがあると思いますが、このウィザードは「助かるー!」と叫びたくなるできです。

価格面ではMeetingPlazaが大幅に安い

MeetingPlazaとV-CUBEではライセンスの考え方が大きく異なります。 (ここでは基本的に時間課金は考慮せず、使い放題プランの中でシミュレーションします)

MeetingPlazaは接続するユーザー数に応じて価格が決まるのに対し、V-CUBEでは同時に開催できる会議数(ルーム数)ごとに価格が決まります。

Web会議システムの利用条件ごとのライセンス料金

No 利用条件 Meeting Plaza V-CUBE
1 同時1会議 1会議あたり5端末 45000円 84000円
2 同時2会議 1会議あたり5端末 75000円 168000円
3 同時2会議 1会議あたり10端末 120000円 168000円
4 同時3会議 1会議あたり5端末 97500円 252000円
5 同時3会議 1会議あたり10端末 150000円 252000円

見ての通り、どのパターンでもMeetingPlazaの方が安いです。

MeetingPlazaのパターン5を例に取ると、合計30端末が同時に使用可能となるため、仮に全員が1対1で会議を行ったとすると全部で15会議室が同時使用可能ということになります。

一方パターン5のV-CUBEでは1対1の会議が3組できた時点でライセンスを使い切ってしまうため、端末的には24端末分のIDが余っていたとしても4つ目の会議室は使えないということになります。

あらゆる状況を想定しても価格面ではMeetingPlazaの方が明らかに安いと言えます。

地味だけど通信安定性が光るMeeting Plaza

筆者が実際にV-CUBEをテストした際に、使用する回線によって音飛びや音声遅延が発生していました。しかし、同じ回線でMeetingPlazaをテストすると何の問題も無くWeb会議ができました。

長年NTTで培ってきた音声処理技術を持つMeetingPlazaには回線速度や回線安定性において過酷な状況下でも安定して通信できる工夫がされているのでしょう。

実際に使ってみないと分からない部分なので非常に地味なポイントですが、とても重要なポイントでもあります。

ブラウザひとつで簡潔 設定いらずでお手軽なV-CUBE

MeetingPlazaは初回使用時にActiveXのインストールを要求されるのに対し、V-CUBEは何もインストールする必要が無くブラウザひとつでWeb会議を使用することができます。(一部の機能使用時はソフトが必用)

社内のあらゆる社員が使う可能性がある場合はソフトいらずのV-CUBEの方がお手軽かもしれません。

ただし、MeetingPlazaのActiveXインストールは画面の指示に従って操作するだけで数秒で完了します。

結論はニーズによって切り分けられる

筆者の会社ではネットワークの品質が低い拠点や出先からの接続も考慮し、過酷な通信環境でも安定した音声通話ができたMeetingPlazaを採用しました。

しかし回線による音飛びや音声遅延は、それぞれのネットワーク環境によるところも大きいので入念なテストをして下さい。
その上でこの記事を読んでくださっている人がどちらかの製品を選ぶとすれば結論はこうです。

比較的固定的な端末間で多人数同士のWeb会議をするなら
MeetingPlaza

タブレットやスマホも含めあらゆる端末から個人レベルでつなぐWeb会議をするなら
V-CUBE

しかしながらどちらもクラウドサービスがメインなので今後もどんどんライセンス形態を変化させていくかもしれません。
上記は飽くまでもこの記事を執筆している2014年段階の結論です。

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筆者プロフィール
筆者プロフィール
  • 1976年 東京都生まれ
  • 23歳・・・サービス業の会社に勤務したが時間的自由度の低さに納得行かず転職を考える。
  • 25歳・・・「新卒扱いで構いません!」と言ってIT系企業(社員30名)に転職。
    Word、Excelから始め、サーバーやネットワーク機器の構築を学び、3年間SIerとしてお客様への提案やシステム構築を行う。
  • 28歳・・・「3年の経験あり」ということで現在の会社(従業員数900名)に社内SEとして入社
    遅れに遅れていた社内システムを低予算で更新した実績を評価された。