ネットワーク
サーバー
クライアントPC
ヘルプデスク
セキュリティ
グループウェア

高速コピーツール「FastCopy」はホントに早かった!

会社のファイルサーバーのデータ移行をどうしてもネットワーク経由のコピーで行う必要があり、その際にできる限り高速なコピー方法を探してFastCopyにたどり着きました。

robocopy,xcopy,fastcopyを試した結果をまとめておきます。

前提条件

Fastcopyでデータを移行した実際の環境図
コピー元サーバー
ネットワーク
コピー先サーバー
ハード:Dell
VMwarePalyer上のゲストOSとして構築
OS:Windows 2003 Server
CPU:(1コア1CPU)
メモリ:1.5G
HDD:1.3T(SATA Raid5)
※つまり超低スペックです。
二つのサーバー間には2つのスイッチがありますが すべてオールギガでリンクできるものです。
実際にOS上で見ると1Gでリンクできていました。
ハード:EMC VNXe3100
HDD:7T(NL-SUS Raid6)
※コピー元に比べたら超ハイスペックなので、こちらがボトルネックになることはまずありえない。

コピーツール比較

FastCopyはrobocopyやxcopyに比べ、CPU負荷が高くなる傾向があります。

今回は一般ユーザーが使用している日中もちょろちょろコピーを流す計画になっていたので、コピー元となる超低スペックサーバー上で実行する際にCPUを占有してしまう心配がありました。

そのためテストとして、別のハイスペックPC上でFastCopyのコマンド実行もテストしています。

コピーツールの速度比較グラフ|FastCopyが断トツで早いコピーツールの速度比較グラフ|FastCopyが断トツで早い
(テスト方法:10Gのフォルダコピーを3回ずつ実施し、その平均所要時間から1秒当たりのコピー量を算出しました)

ご覧のとおりFastcopyはかなり早いですが、コマンドを実行する場所は低スペックであってもコピー元サーバー上(ローカル)で実行するほうが早いことがわかりました。

コピー速度調査結果

Fastcopyは超早いです。

注意点としてはコピー先、もしくはコピー元のどちらかのローカルで実行しないと、パフォーマンスが発揮できないということろです。

複数のフォルダコピーに便利な
FastCopyのコマンドラインモード

FastCopyはGUIベースがわかりやすくて便利ですが、複数のディレクトリを複数のコピー先へコピーする場合、GUIでやろうとするとディレクトリの数だけ実行しなければなりません。

そんな時に便利なのがFastCopyのコマンドラインモード(筆者も今回初めてこの存在を知りました)

コマンドを記述したバッチファイルを作成しておけば、あとはバッチファイルを実行するだけで夜間も自動でコピーを行ってくれます。

FastCopyのコマンド実行例

実際にファイルサーバー移行の時に使用したコマンドは下記のとおりです。
コピー元サーバーDドライブ上の「data」フォルダから、NEW-serverに作成した共有フォルダー「data」にコピーする場合

"D:\data" /bufsize=512 /disk_mode=diff /speed=full /cmd=diff /to="\\NEW-server\data"

オプション解説

オプション 内容と付加理由
/bufsize=512 コピー時に使用するバッファーサイズ。指定しておかないとバッファー32Mとなってしまうのでコピー効率が落ちてしまいます。サーバーのメモリに余裕があれば/bufsize=1024とかでもいいでしょう。
/disk_mode=diff コピー元とコピー先のディスクが同じかどうかを指定するオプション。 指定しなくてもデフォルトでdiffなのですが、勝手にプログラム側が勘違いするといけないのであえて指定しています。
/speed=full コピーの速度を指定するオプション。 1~9~fullと段階別に指定できます。CPU負荷を気にするなら控えめの6くらいがいいのかもしれませんが、6とfullでは大きく速度が違います。 指定しなくてもデフォルトでfullなのですが、これも勝手に勘違いするといけないのであえて指定しています。
/cmd=cync コピー先にも同じファイルがあった時、日付やサイズが違う場合のみコピーを実行するように指定します。 また、コピー元で削除されたデータがあった場合、コピー先のデータも削除します。 通常データ移行については、このオプションを設定しておくのが一番です。
   

その他オプション一覧は作者のページを参照してください。
http://ipmsg.org/tools/fastcopy.html(リンク先:Fastcopy作者のページ)

↑ページのトップへ-

次は→ ファイルサーバーのアクセス権を一括確認

ひとことコメント
関連記事
ファイルサーバーの制限機能を使って無駄なデータ保存を禁止する ファイルサーバーの制限機能を使って無駄なデータ保存を禁止する
社員に使わせるべき社内業務を効率化するフリーソフト ベスト11 社員に使わせるべき社内業務を効率化するフリーソフト ベスト11
社内LANをすっきりさせるLANケーブル配線&結線ルール 社内LANをすっきりさせるLANケーブル配線&結線ルール
サーババックアップについて現役社内SEが考えぬいた最適手段とは サーババックアップについて現役社内SEが考えぬいた最適手段とは
Windowsファイルサーバーの最適な運用ルールとフォルダ構成とは? Windowsファイルサーバーの最適な運用ルールとフォルダ構成とは?

人気エントリー
最近のエントリー
筆者プロフィール
筆者プロフィール
  • 1976年 東京都生まれ
  • 23歳・・・サービス業の会社に勤務したが時間的自由度の低さに納得行かず転職を考える。
  • 25歳・・・「新卒扱いで構いません!」と言ってIT系企業(社員30名)に転職。
    Word、Excelから始め、サーバーやネットワーク機器の構築を学び、3年間SIerとしてお客様への提案やシステム構築を行う。
  • 28歳・・・「3年の経験あり」ということで現在の会社(従業員数900名)に社内SEとして入社
    遅れに遅れていた社内システムを低予算で更新した実績を評価された。